近代文学の世界への入り口
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
今回は初めてお題に挑戦します。
私は泉鏡花の『夜叉ヶ池』を「青春の一冊」としてあげようと思います。
この本と出会ったのは高校2年生の時で、なんとなく手に取って読み始めたのがきっかけです。
それまで私は近代文学や古典には全く興味がなく、現代作家の作品ばかり読んでいたのでこの本を手に取った時は途中で挫折すると思っていました…
いざ読み始めてみると、口調が古臭くて若干読みにくいものの、台本のような形式で書かれているので今誰が話していてどのような状況なのか把握しやすく、思ったよりもスムーズに読み進めることができました。
手に取ったその日に読み終わり、翌日には泉鏡花の他の作品を読み始めるほどハマってしまいました(笑)
それから文豪と呼ばれるような他の作家の作品にも手をだすようになり、今では文学系の大学に進学して本に囲まれる生活です。
実は、『夜叉ヶ池』の話の内容は特別好きなわけではないんです。
なにが良かったのかイマイチ自分でも分かりませんが、この本が青春真っ盛りの高校2年生だった私の人生を大きく変えた本といっても過言ではないと思います。
今でも1か月に1度はこの本を開いている気がします。おかげで本がボロボロになってしまい、今持っているものは2冊目です…
これからもこの「青春の一冊」とは長い付き合いになりそうです。